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No. 31号 2026年7月9日

血液幹細胞 vs 脂肪幹細胞
再生医療における違いとは

どちらも「幹細胞」という名前を持っていますが、由来や性質、活用分野はまったく異なります。どのような場面でどの幹細胞が使われるのか、皮膚科の再生医療という視点から詳しくご説明します。

幹細胞とは、正確にどのようなものですか

日本語 발행 이미지

幹細胞(Stem Cell)とは、一言でいえば「まだ役割が決まっていない細胞」のことです。必要な状況になると、特定の組織の細胞へと分化(differentiate)したり、自分自身を複製して数を増やしたりする能力を持っています。この二つの能力 — 自己増殖と多分化能 — こそが、幹細胞を再生医療における中心的な素材にしている理由です。

ただ、幹細胞はどこから採取するかによって、その性質が大きく異なります。代表的なものとして挙げられるのが、血液(骨髄・末梢血)に由来する造血幹細胞(HSC, Hematopoietic Stem Cell)と、脂肪組織から分離する脂肪由来幹細胞(ADSC, Adipose-Derived Stem Cell)の二種類です。

名前が似ているため「結局同じものでは?」と思われるかもしれませんが、実際には由来も、分化の方向性も、臨床での応用分野もかなり異なります。特に皮膚科の再生医療という観点からは、この違いを理解しておくことが、施術を選ぶ際の重要な基準になります。

造血幹細胞 vs 脂肪由来幹細胞 — 再生医療での違いとは

造血幹細胞 — 血液と免疫をつくる細胞

造血幹細胞は、骨髄(bone marrow)や末梢血(peripheral blood)、あるいは臍帯血(へその緒の血液)から採取します。その名のとおり、血液をつくる(造血)幹細胞です。

赤血球・白血球・血小板など、血液を構成するほぼすべての細胞は、この造血幹細胞から生まれます。免疫細胞であるT細胞・B細胞・NK細胞も、ここから分化していきます。そのため造血幹細胞移植は、白血病・リンパ腫・再生不良性貧血といった血液や免疫系が損なわれた疾患の治療に中心的な役割を果たしています。一般に「骨髄移植」と呼ばれる治療が、まさにこの造血幹細胞を移植するものです。

造血幹細胞は主に血液・免疫疾患の治療を目的として用いられており、血液腫瘍内科・移植分野における重要な資源です。皮膚再生やアンチエイジング分野で直接活用されるケースは、現時点ではまだ多くありません。

採取方法は比較的侵襲的です。骨髄から直接採取するか、G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)などの薬剤で末梢血に動員したうえで成分採血を行う必要があります。体内から得られる量も相対的に限られており、採取の過程で身体的な負担が生じることもあります。

もうひとつ重要なのが、免疫拒絶反応です。他者(ドナー)の造血幹細胞を移植した場合、移植片対宿主病(GVHD)などの免疫反応が起こる可能性があるため、ドナーのマッチングと免疫抑制の管理が不可欠です。

造血幹細胞 vs 脂肪由来幹細胞 — 再生医療での違いとは

脂肪幹細胞 — 再生とリシェイプの源泉

脂肪由来幹細胞(ADSC)は、脂肪吸引などによって採取した脂肪組織から分離します。脂肪組織は幹細胞の含有量が高く、比較的少量の脂肪からでも十分な数の幹細胞を得られるというメリットがあります。

ADSCは間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell、MSC)の一種です。間葉系幹細胞は、脂肪細胞・骨細胞・軟骨細胞・筋肉細胞など、結合組織系のさまざまな細胞へと分化することができます。血液系の細胞をつくる造血幹細胞とは、分化の方向がまったく異なります。

ADSCが皮膚科の再生医療において特に注目される理由は、単純な分化能力だけではありません。ADSCはさまざまな成長因子(VEGF・HGF・IGFなど)やサイトカインを分泌することで、周囲の組織の再生を促す「パラクライン効果(paracrine effect)」を持っているからです。細胞そのものが何かに変化するというよりも、周囲の細胞が再生しやすい環境を整える役割が大きいとイメージしていただくとわかりやすいですよ。

造血幹細胞(HSC)

  • 由来:骨髄・末梢血・臍帯血
  • 分化の方向:血液・免疫細胞系
  • 主な適用:白血病・リンパ腫などの血液疾患治療
  • 採取方法:侵襲的(骨髄吸引・成分採血など)
  • 調達のしやすさ:限定的
  • 免疫管理:他家移植時にGVHDのリスクあり
  • 皮膚再生への直接活用:現時点では限定的

脂肪由来幹細胞(ADSC)

  • 由来:脂肪組織(腹部・側腹部など)
  • 分化の方向:脂肪・骨・軟骨・筋肉など結合組織系
  • 主な適用:皮膚再生、脂肪移植の生着率向上、アンチエイジング
  • 採取方法:脂肪吸引(局所麻酔が可能)
  • 調達のしやすさ:比較的豊富
  • 免疫管理:自家使用の場合、拒絶反応なし
  • パラクライン効果:成長因子の分泌により再生環境を整備

皮膚科の再生医療においてADSCが注目される理由

皮膚科や形成外科の領域で再生医療を語るとき、「幹細胞」という言葉が出てくる場合、そのほとんどはADSCを中心とした脂肪由来の再生医療を指していることが多いです。なぜでしょうか?

最大の理由は、アクセスのしやすさにあります。脂肪は比較的低侵襲で採取でき、成人の体には脂肪組織が十分に存在するため、自家細胞を活用することができます。自家細胞を使えば、免疫拒絶反応なく安全に体内へ再注入できるという大きなメリットがありますよね。

また、脂肪組織は単純なエネルギー貯蔵庫ではありません。脂肪組織にはADSC以外にも、血管内皮細胞・血管周皮細胞(pericyte)・免疫細胞などが複合的に含まれるSVF(Stromal Vascular Fraction:間質血管分画)という構成成分があります。この複合体自体が豊かな再生ポテンシャルを持っているため、脂肪移植の際には単なるボリューム補填を超えた再生効果が期待できるのです。

SVF 脂肪組織内の間質血管分画 — ADSC・血管細胞の複合体
パラクライン 細胞分泌因子によって周囲組織の再生環境を誘導するメカニズム
自家移植 同一個体の細胞を使用 — 免疫拒絶のない安全な活用

セロン皮膚科は、保健福祉部が指定した清潭の先端再生医療指定病院です。先端再生医療指定病院とは、細胞・遺伝子などを活用した先端再生医療施術を合法的かつ安全に実施できるよう、保健福祉部が審査・指定した医療機関です。セロンで行われる幹細胞関連施術は、こうした規制の枠組みのなかで実施されています。

造血幹細胞 vs 脂肪由来幹細胞 — 再生医療での違いとは

脂肪幹細胞と脂肪移植、どのような関係があるのでしょうか

セロン皮膚科が専門とするPAMI脂肪移植とADSCは、密接な関係があります。脂肪移植の際、単に脂肪のかたまりを注入するのではなく、その脂肪の中にADSCをはじめとする再生成分がどれだけ生きた状態で保たれているかが、結果を左右するんですよ。

脂肪を採取・処理する過程で、細胞がどれだけダメージを受けずに維持できるかが重要なポイントです。遠心分離の方式、フィルタリングの方法、処理温度や時間——こうした条件が、ADSCの生存率に直接影響を与えるんですよね。セロンのPAMI脂肪移植は、このように細胞へのダメージを最小限に抑えた精製方式を基盤としています。

またADSCが分泌する成長因子は、移植された脂肪組織の周辺に新たな血管が形成されること(血管新生、angiogenesis)を促進します。血管がいかに早く生着部位に連結されるかが、移植脂肪の長期的な生着において中心的な役割を担っているんです。そのため、ADSCが豊富な脂肪組織ほど生着の可能性が高まるという研究結果も報告されています。

脂肪移植におけるADSCの役割とプロセス

01
脂肪の採取

腹部・側腹部などからごく少量の脂肪を吸引します。この段階では、細胞へのダメージを最小限に抑えることが重要です。

02
精製・処理

血液や油分などの不純物を取り除き、ADSCを含むSVF成分をできる限り保持できる方法で加工します。

03
注入

顔の層ごとの解剖学的構造に合わせて、少量ずつ分散して注入します。ADSCを含む生存細胞数を維持することが大切です。

04
血管新生・生着

ADSCが分泌する成長因子が血管形成を促し、移植した脂肪が定着しやすい環境を整えてくれます。

05
組織リモデリング

安定した移植脂肪の周囲組織でコラーゲンの生成と弾力の改善が同時に進みます — 単なるボリュームアップを超えた効果です。

では、血液幹細胞は皮膚科とまったく無関係なのでしょうか

まったく無関係とは言い切れません。血小板富加血漿(PRP、Platelet-Rich Plasma)を用いた皮膚再生施術は、血液由来の成分を活用する方法です。PRPは幹細胞そのものではありませんが、血液中の血小板から放出される成長因子(PDGF・TGF-β・EGFなど)を皮膚再生に応用するという考え方に基づいています。

また近年は、エクソソーム(exosome)を活用した再生施術も注目を集めています。これは幹細胞が分泌する細胞外小胞(extracellular vesicle)を利用し、幹細胞を使わずとも同様の再生シグナルを伝達する方法です。細胞そのものを注入するのではなく、細胞が産生する「シグナル物質」だけを活用するという点で、規制面・安全性の観点からも注目されている分野です。

まとめると、皮膚科の再生医療では血液由来成分(PRP・エクソソームなど)と脂肪由来幹細胞(ADSC)がそれぞれ異なるアプローチで活用されており、両者を相互補完的に組み合わせるプロトコルについても研究が進んでいます。

PRP(血小板富加血漿)

血液から血小板層のみを分離・濃縮して注入。血小板の成長因子が組織再生を促します。幹細胞そのものではありません。

エクソソーム(Exosome)

幹細胞が分泌する細胞外小胞。細胞自体を注入せず、再生シグナルのみを伝達。規制面でも注目される次世代の施術方法です。

SVF(間質血管分画)

脂肪組織を酵素処理して分離した細胞複合体。ADSCを含み、脂肪移植と併用することで生着率の向上が期待できます。

リジュラン(PDRN)

サーモンDNA由来のPDRN成分。細胞再生シグナルを活性化し、皮膚組織の再生を促す再生因子系施術です。

幹細胞施術を検討する際は、「どの幹細胞か」よりも「何を目的に、どのような方法で用いられているか」を確認することの方が大切です。同じ名称でも、臨床での応用場面がまったく異なる場合がありますよ。

セロン皮膚科 再生医療コンテンツ

セロン皮膚科が再生医療に取り組む姿勢

セロン皮膚科は、保健福祉部が指定する清潭の先端再生医療指定病院として、幹細胞関連施術を単なる美容施術ではなく、医学的エビデンスに基づく再生医療の領域として捉えています。カン・スンフン代表院長が診療と施術を直接担当し、国内外の患者様を同一の基準でケアいたします。

特に、幹細胞脂肪移植とアンチエイジングを組み合わせた融合施術が、セロンの中心的なラインアップとなっています。単純にボリュームを補う脂肪移植ではなく、ADSCをはじめとする再生ポテンシャルを最大限に引き出した脂肪処理・注入法――パミ(PAMI)脂肪移植――により、自然な仕上がりと組織再生効果を同時に追求しています。

エクソソームやリジュランなど、細胞シグナルを活用した再生医療も、脂肪移植やリフティングと組み合わせたシナジー効果の高い複合プロトコルとして提供しています。先端再生医療指定病院としての規制基準を満たした環境で施術が行われる点が、安心してお任せいただける根拠となっています。

造血幹細胞 vs 脂肪由来幹細胞 — 再生医療での違いとは

よくあるご質問

Q 脂肪由来幹細胞(ADSC)は、通常の脂肪移植とどう違うのですか?
通常の脂肪移植にも、脂肪の中にADSCは含まれています。ただし、脂肪の採取・処理・注入の過程でどれだけ細胞へのダメージを抑えられるかによって、実際に生きた状態で残るADSCの量が変わってきます。セロンのPAMI脂肪移植は、この細胞生存率を最大化する精製方法を基盤としています。「幹細胞脂肪移植」という表現は、このようにADSCの保存に特化した処理方法を強調する文脈で使われることが多いです。
Q ご自身の脂肪から採取した幹細胞は、免疫拒絶反応が起きないのですか?
はい、ご自身の脂肪から採取したADSCを同じ方に使用する自家移植の方法ですので、免疫拒絶反応は起こりません。これが、他者(ドナー)の造血幹細胞を移植する場合と大きく異なる点です。自己の細胞を活用するため、安全性の面で相対的に有利な条件が整っています。
Q 幹細胞治療といっても、すべて同じものなのですか?
まったく異なります。「幹細胞」という言葉は、由来(血液・脂肪・臍帯血など)、処理方法(自家・他家、新鮮・培養)、注入方法(局所・全身)、活用目的(血液疾患の治療・皮膚再生・脂肪移植の生着)によって、まったく異なる意味を持ちます。皮膚科や形成外科で言及される幹細胞は多くの場合ADSCが中心であり、血液腫瘍内科での幹細胞移植とは文脈が異なります。カウンセリングの際には、どのような方法なのかを具体的に確認することが大切です。
Q エクソソーム施術は、幹細胞施術とどう違うのですか?
エクソソームは幹細胞そのものではなく、幹細胞が分泌する細胞外小胞体です。細胞を使わずに再生シグナル物質だけを届ける方法です。生きた細胞を注入しないため、細胞の生存や分化に関するリスクがなく、規制面でも異なる基準が適用されます。セロン皮膚科では、エクソソームを脂肪移植やリフティング施術と組み合わせた複合的なアプローチで活用しています。
Q 先端再生医療指定病院でなくても、幹細胞施術を受けることはできますか?
韓国国内では、先端再生医療及び先端バイオ医薬品の安全及び支援に関する法律(先端再生医療法)に基づき、一部の幹細胞関連臨床施術は保健福祉部が指定した医療機関でのみ実施できます。指定病院かどうかを確認することは、施術の合法性と安全管理基準を判断する重要な指標となります。セロン皮膚科は、保健福祉部指定の先端再生医療指定病院です。
セロン皮膚科の診療スペース写真
落ち着いたカウンセリング空間で、お一人おひとりのお顔の構造と回復の方向性をじっくりとご確認いただけます。

再生医療について、セロンで直接ご相談ください

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