Cellon Clinic — Facial Fat Grafting
顔の脂肪移植、
部位ごとに戦略を変えるべき理由
同じ脂肪移植でも、注入する部位によって技術的な難易度・生着環境・期待できる結果がまったく異なります。セロン皮膚科のPAMI脂肪移植が、部位ごとにどのようなアプローチをとっているのか、詳しくご説明しますね。
Why Zone Matters
「脂肪移植はどこも同じ」という誤解から始まりますよね

顔の脂肪移植を初めてお考えの方が最もよく抱かれる誤解があります。「どこから採取してどこに注入しても、方法は同じではないですか?」というご質問です。結論からお伝えすると — そうではありません。
顔は部位によって、皮膚の厚さ・皮下脂肪層の厚みと構造・血管の分布・筋肉との距離・リンパの流れる方向がまったく異なります。同じ精製技術で処理した脂肪であっても、注入する層・量・圧力・カニューレの太さまで変える必要があるということです。
セロン皮膚科でPAMI(Pure Autologous Microfat Injection)脂肪移植を行う際も、この部位ごとの解剖学的な違いを戦略の出発点としています。今回は、顔の各部位で脂肪移植がどのように異なるのか、なぜある部位では特に慎重さが求められるのかを詳しくご説明します。
Zone by Zone
部位ごとに何が違うのか — 効果が出やすい部位から
まずは脂肪移植の効果が比較的しっかりと現れやすく、施術戦略がある程度確立されている部位からご紹介します。
こめかみ(側頭部)
加齢とともに最も早くくぼみが現れる部位です。皮下脂肪層が比較的厚く、注入スペースが安定して確保できます。脂肪の生着環境が良好なため結果の予測がしやすく、自然なボリュームの回復が期待できる部位です。注入量が多くなりすぎないよう調整することが大切です。
頬(中顔面脂肪コンパートメント)
中顔面のボリューム低下は、顔が疲れて見える主な原因のひとつです。SMAS層上の脂肪コンパートメントを正確に把握し、層ごとに丁寧に注入することで、顔全体のリフティング効果も期待できます。解剖学的な理解が、仕上がりの質を大きく左右する部位です。
ほうれい線(鼻唇溝)
ほうれい線そのものに直接注入するよりも、周囲のボリュームを補うことでシワを間接的に和らげる戦略の方が効果的です。シワの原因が皮膚のハリ低下なのか、ボリューム不足なのかを事前にしっかり見極めることが重要です。
おでこ
平坦またはくぼんだおでこに自然な丸みを持たせる部位です。注入層は骨膜上または皮下脂肪層に分かれており、おでこ中央と側面のボリュームバランスが自然な仕上がりを左右します。過剰注入による不自然なシルエットを避けるため、量のコントロールが最も重要です。
フェイスライン・顎
小さい、または後退した顎にボリュームを加えることで、顔全体のバランスを整えることができます。注入位置がわずかにずれるだけでプロポーションに歪みが生じるため、正面・側面での立体的な分析が欠かせません。
口周り(口唇部)
上下口唇のくぼみや口角の下がりに対応します。ヒアルロン酸フィラーより持続性が高い一方、口周りは動きが多い部位のため、生着後の形態維持についてしっかり確認することが大切です。
Caution Zone
慎重に判断すべき部位 — 難易度が高い、またはリスクが異なる箇所
脂肪移植といっても、すべての部位に同じアプローチができるわけではありません。以下の部位は、解剖学的により精密な判断が必要であったり、期待する結果と実際の結果との間に大きな差が生じる可能性がある領域です。
まぶた(上眼瞼周辺)
まぶたへの脂肪移植は、顔の中でも最もデリケートな部位のひとつです。皮膚が非常に薄く、眼窩脂肪(目の内側の脂肪)との関係、リンパの流れ、血管の位置を正確に把握する必要があります。過剰注入すると腫れが長引いたり、不均一な仕上がりになることがあり、少なすぎると効果がほとんど得られません。結果の許容範囲が狭い分、医師の経験と判断力が直接、結果を左右する部位です。
目の下(下眼瞼部)
目の下のくぼみ(ティアトラフ)に脂肪移植を検討される方は少なくありません。しかしこの部位は、涙道・下眼瞼の脂肪突出の有無・眼窩下縁の構造によっては、脂肪移植がかえって不自然な仕上がりを招く場合があります。フィラーとの適応比較が必ず必要であり、ケースによっては脂肪移植よりも別のアプローチの方が適していることもあります。
鼻周辺
鼻は血管が非常に複雑に分布しています。特に鼻背部(鼻筋)や鼻尖部(鼻先)への脂肪移植は、血管閉塞のリスクから、一般的に適応が制限されています。鼻への脂肪移植は、特定のケースに限り、十分な慎重さをもって限定的に行われるべき領域です。
すでに過剰注入された部位
以前の施術によってすでにボリュームが過剰に入っている部位への追加脂肪移植は、かえって逆効果になることがあります。既存の脂肪の生着状態・線維化の有無・表面の凹凸をまず正確に評価したうえで、施術プランを立てる必要があります。
「脂肪移植において『注入量』よりも大切なのは、『どこに、どの層に、いかに正確に』注入するかです。部位ごとの解剖学的理解なしに単純にボリュームを補う発想では、不自然な仕上がりにつながりかねません。」
セロン皮膚科 PAMIフィラー 施術方針
PAMI Approach
PAMI脂肪移植が部位ごとに異なるアプローチをとる理由
PAMI(Pure Autologous Micro-fat Injection)とは、純粋な自家微細脂肪移植の略称で、脂肪処理の工程で細胞へのダメージを最小限に抑え、生着しやすい状態に精製する技術です。ただし、技術と同じくらい重要なのが、部位ごとの注入戦略なんですよ。
精密なボリューム分析 — 部位ごとの減少量を把握
顔全体を正面・側面・斜め方向から立体的に分析します。どの部位にどれほどボリュームが失われているか、もともとの脂肪コンパートメントの境界がどこにあるかを先に把握してこそ、その後の注入量と注入層を正確に決定できます。
採取部位の選択 — 脂肪の質を左右する重要なステップ
採取する部位によって脂肪細胞の密度や性状が異なります。腹部・脇腹・内ももなど良質な脂肪が得られる部位から採取し、PAMI方式で最小限の処理を行って精製します。細胞へのダメージを減らすことが、その後の生着率に直接影響しますよ。
部位別カニューレと注入層の選択
目の周りのような薄い部位には細いカニューレを使い、少量ずつ分散して注入します。頬やおでこのようにスペースのある部位は、層ごとに分けて注入することで、脂肪が血管から十分な栄養を受け取れる環境を整えます。注入層の選択を誤ると、生着が不均一になってしまいます。
注入量の調整 — 過剰注入を防ぐ
「脂肪を多く入れるほど生着も多い」と思われがちですが、実際には注入量が多すぎると中心部の脂肪細胞が血液供給を受けられなくなって壊死し、かえってしこりや石灰化につながることがあります。部位ごとに最適な注入量を厳密に設計しています。
経過観察 — 生着の確認とリタッチ計画
施術後3〜6ヶ月が生着の安定化期間です。この期間中に腫れが引き、生着した脂肪が落ち着いて最終的な仕上がりが形成されます。リタッチが必要な場合は、この期間が過ぎた後に正確な評価をもとに計画を立てます。
Common Misconceptions
脂肪移植についてよくある誤解
カウンセリングをしていると、同じような誤解をお持ちの方が多くいらっしゃいます。いくつか整理してみましょう。
「たくさん入れた方が長持ちするんじゃないですか?」
先ほどもお伝えしましたが、過剰注入は定着に不利な環境を生み出します。脂肪細胞は血管からの拡散によって栄養と酸素を受け取りますが、注入量が多すぎると中心部の細胞まで酸素が届かなくなります。結果として定着率がかえって低下し、しこり感や凹凸が生じることがあります。
「一度に全部入れればいいのに、なぜリタッチの話をするんですか?」
最初から正確な最終量を予測することは難しく、定着率も部位によって異なります。1回目の施術後の経過を見ながら、必要な部位に少量を追加していく方法の方が、はるかに自然で安全なアプローチです。
「自分の脂肪だから副作用はないですよね?」
自己脂肪のため免疫拒絶反応のリスクはありませんが、注入部位の選択ミス、過剰注入、感染、定着後の左右非対称などのリスクは依然として存在します。「自己」という言葉が「必ずしも安全」を意味するわけではありません。
FAQ
よくあるご質問
Cellon Clinic — Consultation
自分の顔に合った部位別のアプローチを、
実際に確認してみてください
顔への脂肪移植は「どこに、どのくらい、どのように」注入するかで結果が大きく変わります。セロン皮膚科では、部位ごとの精密な分析をもとに、お一人おひとりに合ったアプローチをご提案いたします。
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