最初から目的が違うんです
よくあるご質問 — 冷凍脂肪は効果が劣るのですか?

顔の脂肪移植のカウンセリングをしていると、こんな質問をよくいただきます。「生脂肪の方が定着率が高いと聞いたのですが、冷凍脂肪はなぜ使うのですか?」あるいは逆に「タッチアップの際に冷凍脂肪を使ってはいけないのですか?」
結論からお伝えすると、生脂肪と冷凍脂肪はどちらが優れているということではなく、それぞれ異なる状況に最適化された選択肢なんです。単純に鮮度や保管方法の違いとして捉えるのではなく、なぜその脂肪がそのタイミングで選ばれるのかを理解することで、正しい結果を期待できるようになります。
「脂肪移植で最も重要なのは、脂肪の種類よりも脂肪の状態と処理方法、そしてどの層にどれだけ注入するかです。生脂肪であれ冷凍脂肪であれ、FAMI(ファミ)の原則に沿って適切に処理されなければ、結果は変わってしまいます。」
生脂肪 vs 冷凍脂肪 — 本質的な違いを理解する
生脂肪(Fresh Fat)とは、当日に吸引した脂肪を精製処理してすぐに移植する方法です。細胞へのダメージが最小限に抑えられており、脂肪細胞とともに幹細胞や成長因子などの生物学的活性成分が生きた状態で移植されます。
冷凍脂肪(Frozen Fat)とは、以前の施術時に採取しておいた脂肪を、マイナス196度以下の液体窒素環境で保管し、必要なタイミングで解凍して使用する方法です。冷凍の過程で一部の細胞にダメージが生じる場合がありますが、適切なプロトコルで保管すれば、移植可能な脂肪細胞はかなりの割合で維持されます。
生脂肪 Fresh Fat
当日採取後、すぐに移植。細胞の活性度が最も高い状態。幹細胞や成長因子が豊富。初回施術や大量の修正に適しています。採取部位への再麻酔が必要です。
冷凍脂肪 Frozen Fat
以前の採取分を保管して再利用。追加採取なしで少量の修正が可能。タッチアップ時の身体的負担を最小限に抑えられます。細胞生存率は保管プロトコルによって決まります。
最も重要なポイントはここです。生脂肪の細胞活性度が相対的に高いのは事実ですが、冷凍脂肪も適切に保管・処理された場合、移植後にしっかりと定着します。どちらを選ぶかは、それぞれの使用状況によって異なります。
PAMIの脂肪移植における生脂肪と凍結脂肪の使い分け基準
セロン皮膚科が行うPAMI脂肪移植は、脂肪を単純に「詰め込む」という発想ではありません。PAMIは脂肪細胞の生存率を最大化する精製プロトコルに基づき、どの層にどれだけ注入するかという精密さを中心に据えています。
この原則のなかで、生脂肪と凍結脂肪を使い分ける基準は大きく3つあります。
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1
施術の目的が初回かリタッチか
初めて顔の脂肪移植を受ける場合、あるいは以前の移植後に吸収がかなり進んでいる場合は、生脂肪を使用します。十分なボリュームを注入する必要があり、定着率をできる限り高めなければならないためです。一方、1回目の移植後に特定部位の微細な修正が必要なリタッチであれば、すでに採取・保管している凍結脂肪を活用するほうが、患者様にとってもはるかに負担が少なくなります。
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2
必要なボリュームの量
大量のボリュームが必要な場合は、凍結脂肪だけでは限界があります。その場合は生脂肪の採取が必要になります。一方、少量——たとえば片側の目の下のくぼみや口角周辺の微細な修正程度——であれば、凍結脂肪でも十分に対応できます。
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3
患者様の身体的状態と回復力
生脂肪を使用するには、必ず脂肪採取のプロセスが先行します。これは採取部位への麻酔と回復を意味します。直前の施術後で回復中の場合や、採取できる部位の脂肪量が十分でない場合には、凍結保管した脂肪が現実的な選択肢となります。
冷凍脂肪の定着率 — よくある誤解と実際のところ
「冷凍脂肪はほとんど定着しない」というイメージが広まっていますが、これは保管プロトコルが確立されていなかった時代の話に近いんですよね。現在は脂肪細胞の凍結保存技術が大きく進歩しており、適切な凍結保護剤(Cryoprotectant)処理と温度管理のもとで保管された脂肪は、解凍後も十分な生存率を維持できます。
ただし、すべてのクリニックで冷凍保管のプロトコルが同じというわけではありません。どの凍結液を使用するか、何度で保管するか、解凍方法はどうするか — これらの違いによって細胞の生存率が大きく変わるため、この部分が冷凍脂肪の品質を左右する実質的な変数となります。
パミ脂肪移植では、冷凍脂肪にも同じ精製プロトコルを適用しています。解凍後に損傷した細胞や油分成分を分離し、生きた脂肪細胞だけを選別して移植するため、冷凍であるという理由だけで結果が悪くなることはありません。
リタッチを検討する際に実際に考えること
脂肪移植後にリタッチをお考えの方は多くいらっしゃいます。この段階で生脂肪か凍結脂肪かという選択が出発点になりますが、実際のカウンセリングでは以下のような観点もあわせて確認しています。
初回施術後に吸収されたボリュームの確認
1回目の移植後に全体的に吸収が大きく進んでいる場合は、生脂肪による再移植が必要です。特定の部位だけ少し物足りない程度であれば、凍結脂肪で十分に補うことができます。この判断は移植後最低6ヶ月、理想的には1年以降に行います。
保管されている凍結脂肪の状態確認
すべての凍結脂肪が再利用できるわけではありません。保管期間・保管環境・解凍後の細胞生存率を確認したうえで、使用するかどうかを判断します。状態の良くない脂肪を無理に使用すると、かえって結果が悪くなることがあります。
リタッチ部位のデリケートさ
まぶたや鼻筋の横など繊細な部位には、少量で精密な移植が求められます。このような場合、凍結脂肪による少量リタッチのほうがコントロールしやすいことがあります。ボリュームよりも正確な位置への注入が重要だからです。
患者様の生活スケジュール
凍結脂肪によるリタッチは、脂肪採取なしで短時間の施術として行えます。回復期間も初回施術と比べてはるかに短くなります。長いダウンタイムを取ることが難しい方にとって、現実的な選択肢となり得ます。
PAMIが生脂肪・凍結脂肪どちらにも対応できる理由
PAMI(パミ)プロトコルの中心となるのは、脂肪そのものの種類ではなく、脂肪をどのように処理し、どの層にどのような方法で移植するか、という点にあります。
PAMIは、顔の解剖学的な層構造に合わせて脂肪を段階的に移植するマルチレイヤー技術を基盤としています。単純にボリュームを出すだけでなく、筋肉層・皮下層・真皮層など各層に適切な量を分散して注入することで、自然なボリュームと顔の構造的なリバランスを同時に追求します。
この原則は、生脂肪であっても凍結脂肪であっても変わりません。PAMIの価値は使用する脂肪の種類を選ぶことではなく、どのような脂肪であっても最適な方法で定着・生着できるよう移植する技術とプロトコルにあります。
「同じPAMIの原則のもと、生脂肪はボリュームの主軸となり、凍結脂肪は精密な補助ツールとして機能します。両方の選択肢が揃って初めて、患者様の状況に合わせた最善のプランを立てることができます。」
よくある質問(FAQ)
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